著者
金 史英 横田 裕行
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌 (ISSN:13406264)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.39-45, 2014-07-20 (Released:2014-07-20)
参考文献数
43

外傷診療における画像診断の有用なモダリティとなったCTが,短時間での全身撮影を可能とした結果,外傷初期診療時に全身CTを行う概念が広く受け入れられ,多くの施設で施行されることとなった.しかしJATECでは,primary surveyでのCTは推奨されず,循環不安定例に対する撮影は一般的には禁忌とされている. 近年,CTの技術的進歩とCTやIVR-CTの蘇生室等への設置がなされた結果,外傷患者に対する全身の撮影がより容易となり,全身CTのprimary surveyへの導入や循環不安定例に対する撮影が行われ,死亡率を減少させることが報告されている.従来の身体所見や画像検査を用いたprimary surveyは,もはや最適とは限らないともされ,最短時間で最適な治療をもたらし得る全身CTを,循環不安定例に対しても積極的に適用すべきである.しかしながら,循環不安定例の全てに安全に全身CTが施行可能とは限らず,我々はCTを撮影しない勇気を持ち続ける必要がある.

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