著者
高畑 庄蔵 武蔵 博文
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.2-16, 1999-02-25 (Released:2017-06-28)

本研究の目的は、地域で生活する肥満の知的障害者を対象として、8か月にわたる食生活・運動プログラムを実施し、障害者本人力川常場面において適度な食生活・運動習慣の形成を長期的に維持することである。日常場面での標的行動の自発を促進するための支援システムとして次の二つを導入した。"生活技能支援ツール"は、障害者本人が現有する能力を発揮して標的スキルの習得や実施を容易にする手がかりとなるものと、自己の行動を記録管理して障害者本人と保護者とが評価し合う機会を提供するものとで構成される。"地域生活支援教室"は、標的行動が定着するまでの定期的支援を行うものである。結果、対象者8名のうち4名について標的行動の実施が確認され、約2kgから5kgの体重の減少と指導終了1年3か月後のフォローアップでも体重の維持が確認された。また、プログラム消費者となり得る人々の社会的妥当性でも肯定的な評価を得た。日常場面での標的行動の自発・長期的な維持の方略、家庭への支援システムの観点から考察がなされた。

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【知的障害者の運動習慣構築の方法】 障害児者の肥満からの生活習慣病が問題になっている。 自立して運動に取り組むことが難しいが、対策案を以下に述べる。 【改善策】 1.記録(トークンエコノミー) ファイリングやシーリングで形に残すことが重要だった。 https://t.co/PEVWhVybWP
本人が自発的にできる行動を標的にして強化する、カロリーをご飯何杯分かで表現する、など。 知的障害者を対象とした食生活・運動習慣の形成と長期的維持 : 生活技能支援ツールによる日常場面での支援のあり方 https://t.co/6FehbYWimX
相談されることが多いのでちょっと目を通してみた。 →J-STAGE Articles - 知的障害者を対象とした食生活・運動習慣の形成と長期的維持 : 生活技能支援ツールによる日常場面での支援のあり方 https://t.co/dxfZWm84oA

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