著者
武藤 崇
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.144-157, 2021-03-25 (Released:2022-03-25)
参考文献数
72
被引用文献数
3

本稿の目的は、機能的文脈主義が創出されるまでの経緯を記述することによって、その概念の成立に寄与したいくつかの文脈を明確化することであった。本論文の構成は、1)Pepper(1942)のルート・メタファーの概観、2)機能的文脈主義が創出されるまでの経緯(1980年頃から1993年頃まで)の記述、3)1993年以降の機能的文脈主義に関する論文動向の記述、4)機能的文脈主義とその関連諸概念との関係性に関する俯瞰図の提示であった。1)~4)の検討によって、機能的文脈主義の創出に寄与した文脈として、a) 1980年代の行動分析学がもっていた「普遍主義」と「要素主義」という問題、b)行際心理学との比較、c)実験的行動分析と応用行動分析との連携不足、d)コミュニティに関する応用を可能にする枠組みの弱さが示唆された。

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日本でも人気? (Kantor は行動主義じゃないのね…) https://t.co/1pYw5ITkKx https://t.co/2smw4oSBCj
読了。 心理のことなどほとんど知らない研修医同士の抄読会のため、発表資料を作りながら少し寄り道して勉強中。 まぁ、正直あまり深く理解できた気はしないけど… #機能的文脈主義 https://t.co/4jnfDq9RVC
改めて見返してもいい論文だ https://t.co/Gd5rSPHshg

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