著者
望月 昭
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.4-11, 1995-06-15 (Released:2017-06-28)
被引用文献数
1

当論文は、今回の特集号を編集するにあたって、行動分析と行動分析者が、ノーマライゼーションの原理や運動に対して、どのように貢献できるかについて確認したものである。これまで行動分析は、一般的には、障害分野において個人の行動を現実環境へ適応させたり、地域化というノーマライゼーションの大きな方針のもとで問題行動を減じる為などに用いられるテクニックとして捉えられてきた。しかし、三項随伴性に代表される行動に対する関係的な枠組みや、行動とそれに対する徹底的な正の強化の配置を尊重するスキナーの「倫理観」は、それ自体が単なるテクニックを越えた、哲学から方法論までを備えた、既成のノーマライゼーション原理に匹敵する体系として考える事ができる。この行動分析的ノーマライゼーションにおいては、"正の強化を受ける行動の選択肢の拡大"と運動の目標を表現することができる。そして、この目標達成に向けて、障害を持った個人に対して、従来の「教育・療育」のみでなく、適正な「援助・援護」行動や、環境設定の実験的分析としてのシミュレーションの方法が検討される必要がある。

言及状況

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「行動活性化が目的」というのは,行動分析学(特にスキナー)の倫理観とリンクしています。関連論文は,こちら。 望月昭(1995)「正の強化」を手段から目的へ 行動分析学研究 8(1), 4-11. https://t.co/cFM7XH1ofe
その通りだと思います。 だからこそ,行動分析学は「正の強化」を価値観の軸として(スキナーをはじめ)主張してきたのだと思います。 望月昭 (1995)「正の強化」を手段から目的へ https://t.co/TIyyYXiqnX https://t.co/zXt6ubCNNx
ABAを単なるテクニックとして用いる人には,スキナーの倫理観を知っていただくことが,大切かも。まずは,望月昭先生の以下の論文をお読みいただけると幸いです。 「正の強化」を手段から目的へ. 行動分析学研究, 8, 4-11, 199… https://t.co/OzKDCZbUvU
読み返さねばな。 J-STAGE Articles - 「正の強化」を手段から目的へ(<特集>ノーマライゼーションと行動分析) https://t.co/PoltWlDtEK

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