- 著者
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竹村 洋子
杉山 雅彦
- 出版者
- 一般社団法人 日本認知・行動療法学会
- 雑誌
- 行動療法研究 (ISSN:09106529)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, no.1, pp.73-84, 2003-03-31 (Released:2019-04-06)
通常学級で発達障害児が示すいわゆる問題行動は回避行動としての機能をもち、教師の評価と関連した周囲との相互作用の中で、生起・維持している可能性がある。本研究では、攻撃行動を示す児童を対象に対人回避の低減を標的とした個別指導を行い、個別指導場面での児童の行動変化が、授業場面における児童と教師の行動、児童とのかかわりにおいて生じる問題に対する教師の評価に及ぼす影響について検討した。個別指導場面での児童の行動変化に伴い、授業場面での問題行動が低減し、教師への視線が増加した。教師が児童に接近する行動の生起頻度も増加したがその生起頻度は不安定で、児童の問題行動は再度増加傾向を示した。児童とのかかわりにおいて生じる問題に対する教師の評価については認知的評価尺度影響性因子の得点が増加、コーピング測定尺度各因子の得点が減少し、問題が示された。児童との相互作用における教師の評価と行動の関連について論じられた。