著者
小俣 謙二
出版者
日本犯罪心理学会
雑誌
犯罪心理学研究 (ISSN:00177547)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.13-27, 2013-10-31 (Released:2017-07-30)
参考文献数
56

本研究は,レイプ被害者の友人など周囲の人間の性役割観と被害者への過失帰属との関係について,以下の二つの仮説を立て,検証した。仮説1は,伝統的性役割観と被害者への過失帰属の関係は,周囲の者の「女性の暴力的性願望を肯定する態度」と「派手な若い女性が被害に遭うという被害者観」によって媒介され,これらの態度と認知が過失帰属を強めるというものである。仮説2は,上記の関係は,「見知らぬ変質者がレイプをおこなうという加害者観」によって媒介されるが,その加害者観は被害者への過失帰属を弱めるというものである。男女大学生370名(男子学生162名,女子学生208名)に質問紙調査を実施し,次の結果が得られた。1)仮説1の,女性の暴力的性願望を介するパスは男子学生,女子学生いずれの回答者でも支持された。2)しかし,被害者観の影響は女子学生でのみ確認できた。3)仮説2は,男子学生でのみ確認された。これらの性差について,Shaverの個人的類似性の概念による解釈の可能性が議論された。また,本研究では過失帰属と同時に被害の過小評価も従属変数に含めたが,分散が小さいことから分析の対象から外し,これについては今後の課題とした。

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13: 平等的性役割観の低い者ほど、 「大人しい地味な女性は性暴力を余り受けない」 「女性は内心強引なセックスを望んで居る」 等のレイプ神話を信じ易くなる事を示した研究。しかもその2つの変数の得点は優位に男子の方が高い。… https://t.co/L5wT0xZcIR
@qyuduka01 @byebye_feminist 日本の大学生サンプルでも、所謂「レイプ神話」と呼ばれる物は男性の方が信じて居る傾向が強い。 性暴力加害者の数がどれだけ男性に偏って居るかぐらい話し合い知ってますよね?… https://t.co/2U9ODiQnDF

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