著者
中嶋 みどり
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.72-80, 2005-04-20 (Released:2017-07-24)

本研究の主な目的は, 保育園に通わせている保護者169名, 児童相談所職員68名, 保育士71名を対象に, 児童虐待の認知について, (1)専門家群と比較することによって, 保護者群の特徴を明らかにし, (2)保護者群においては, 個人要因(被虐待経験, 育児環境, 年齢)の高低と虐待認知の差を検討した。その結果, 保護者は, 児童相談所職員に比べて, 即座に子どもに大きなケガや有害な影響をもたらさない行為は, 虐待とみなす程度が低いこと, 日常的な世話に関わる行為は虐待と認知しやすいことが示された。児童相談所職員は, 児童虐待防止等に関する法律の定義に準拠した認知をしており, 即座に子どもに大きなケガや有害な影響をもたらさない行為を有意に高く「虐待」とみなした。保育士は, 保護者と似た捉え方であった。保護者の個人要因と虐待認知の関係において, 臨床群の先行研究で扱われた個人要因(被虐待経験, 育児環境, 年齢)は, 虐待認知に影響を及ぼさなかった。今後は保護者群の虐待認知に影響を及ぼす要因を新たに検討する必要がある。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (5 users, 5 posts, 9 favorites)

#ヒゲジャーナル 専門職と比べ親は身体的虐待や大きな怪我に繋がる虐待は認知しやすい一方で性的虐待やしつけと称される虐待では認知されていなかった。正しい虐待の情報発信と認知度向上が急務である。 保護者における児童虐待の認知の特徴と発達心理学的要因の検討https://t.co/dZap9R9k9w
@_Forest_Hayashi 脅された側の心が死んだり虚無ったらちゃう?(語彙力) 気になったら信用できるサイトとか図書見まくって調べてみてー 参考程度に… ・「子ども虐待とは?」ー事例とともに(オレンジリボン運動より) https://t.co/NIxPLnydJi ・「保護者における児童虐待の認知の特徴と〜」論文 https://t.co/if90ENkoDs

収集済み URL リスト