著者
吉田 寿夫 村山 航
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.32-43, 2013 (Released:2013-09-18)
参考文献数
30
被引用文献数
13 5

これまで, 「学習者は専門家が学習に有効だと考えている方略を必ずしも使用していない」ということが, 学習方略の研究者によって示唆されてきた。本研究では, こうした実態について定量的に検証するとともに, なぜこうしたことが起きるのかに関して, 「コスト感阻害仮説」, 「テスト有効性阻害仮説」, 「学習有効性の誤認識仮説」という3つの仮説を提唱し, 各々の妥当性について検討を行った。また, その際, 先行研究の方法論的な問題に対処するために, 学習方略の専門家から収集したデータを活用するとともに, 各学習者内での方略間変動に着目した分析を行った。中学生(N=715)と専門家(N=4)を対象にした数学の学習方略に関する質問紙調査を行い, それらのデータを分析した結果, 実際に学習者は専門家が学習に有効だと考えている方略を必ずしも使用していないことが示された。また, 学習有効性の認識に関して専門家と学習者の間に種々の齟齬があることが示されたことなどから, 学習有効性の誤認識仮説が概ね支持され, どのような方略が学習に有効であるかを学習者に明示的に伝える必要性が示唆された。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (15 users, 15 posts, 16 favorites)

学習者における有効性の誤認識についての詳細はこちらの論文を(Figure 4が分かりやすいです)。 https://t.co/dn72IY4Z06
【論文】村山・吉田 (2013) なぜ学習者は専門家が学習に有効だと考えている方略を必ずしも使用しないのか/学習者内の方略間変動に着目。3つの仮説を検証したところ「学習有効性の誤認識」が原因と考えられた。が、そもそも有効性を学習者があまり考えていない可能性も高い。 https://t.co/maD6MmWvbn
なぜ学習者は専門家が学習に有効だと考えている方略を必ずしも使用しないのか—各学習者内での方略間変動に着目した検討— https://t.co/2NZqC81M7u 「学習者が的確に認識できていない」という仮説が支持されている。
先週の授業内容に関連して、一般の人がやりがちな勉強方法と専門家が考える有効な方法とのズレに関する論文を。p35の表が方法のリスト、p37,39の図の横軸が専門家の考える有効度です。 https://t.co/DXHEyoWZE1
「なぜ学習者は専門家が学習に有効だと考えている方略を必ずしも使用しないのか—各学習者内での方略間変動に着目した検討—」吉田 寿夫, 村山 航 教育心理学研究 Vol. 61 (2013) No. 1 p. 32-43 https://t.co/gMudt2eTIR
@iganasuk こっちなら置いてるね。https://t.co/qVExYkRzSJ

収集済み URL リスト