著者
湯 立 外山 美樹
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.212-227, 2016 (Released:2016-08-08)
参考文献数
54
被引用文献数
8 8

本研究では, 一般的個人興味を測定する尺度を作成し, 大学生の専攻している分野への興味の変化様態について検討した。研究1では, 感情, 価値, 知識の3側面から成る大学生用学習分野への興味尺度を作成した(N=202)。内的整合性の観点から信頼性が確認された。確認的因子分析の結果, 因子構造の交差妥当性が確認された(N=288)。内的調整, マスタリー目標, 自己効力感と正に関連したことから, 一定の構成概念妥当性が確保された(N=268)。研究2では, 大学生新入生(N=499)を対象に, 専攻している分野への興味について, 6ヶ月の短期的縦断調査を行った。潜在曲線モデルを用いて分析した結果, 全体的な変化パターンについて, “感情的価値による興味”“認知的価値による興味”は緩やかに減少したが, “興味対象関連の知識”はより急速に増加した。入学後1ヶ月の時点ですでに個人差が存在し, “感情的価値による興味”の変化のパターンは個人差がより大きいことが示された。“認知的価値による興味”の変化パターンにおいて男女差が見られた。今後, 興味の発達における個人差を説明する要因の検討は意義があることが示唆された。

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“研究1では, 感情, 価値, 知識の3側面から成る大学生用学習分野への興味尺度を作成した(N=202)”

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“研究1では, 感情, 価値, 知識の3側面から成る大学生用学習分野への興味尺度を作成した(N=202)” / “大学生における専攻している分野への興味の変化様態” https://t.co/jlBqCloISg
湯 立 外山 美樹 (2016). 大学生における専攻している分野への興味の変化様態ー大学生用学習分野への興味尺度を作成して- 教育心理学研究, 64, 212-227. キーワード:興味尺度,動機づけ,分野学習,潜在曲線モデル,大学生 https://t.co/FDUtGVDMkj
1 1 https://t.co/m7XwRDU5iI
湯立・外山美樹(2016). 大学生における専攻している分野への興味の変化様態 —大学生用学習分野への興味尺度を作成して— 教育心理学研究 64, 212-227. https://t.co/EXzYgqJbUG

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