著者
小川 一美
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.63-74, 2003 (Released:2004-02-17)
参考文献数
33
被引用文献数
5 4

対人コミュニケーションは後続する対人認知などの対人的相互作用ときわめて密接な関係にあると考えられる。会話はダイナミックな相互作用であるため,各々の会話者の特徴だけではなく,二人の会話者によって作り出される相互作用そのものに着目をする必要がある。本研究では,Burgoon et al.(1995)による相互作用パターンのひとつである返報性の考えをもとに,二者の発話量の均衡が,会話者や会話の印象に及ぼす効果について検討した。実験1では,より日常に近い場面における発話量の均衡状態と観察者が抱く印象の関係を探索的に検討するため自然会話場面を刺激として用い,実験2では,会話者や会話内容などの要因を可能な限り統制した会話を作成し刺激として用いた。結果,発話量の均衡状態は会話者に対する印象とは関連がなかったが,会話に対する印象では,快印象を生じさせる可能性が示唆された。本研究は,認知的負荷が少なく会話を冷静に観察することができる観察者を認知者としたが,今後,会話者による認知と比較検討することで,発話量の均衡が印象形成に及ぼす効果についてより詳細に検討していくことが課題として残された。

言及状況

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【実験社会心理学研究・掲載論文】小川一美(2004) 二者間発話量の均衡が観察者が抱く会話者と会話に対する印象に及ぼす効果 https://t.co/ZyGxXZglJP

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