著者
木原 香代子
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.155-164, 2002-04-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
17

本研究では, 2種類の相貌印象判断と2種類の提示方法を用いて顔の再認記憶に及ぼす影響を検討した。実験1では, 2種類の特性語を用いて相貌印象判断を行い, 顔の再認記憶にどのような影響を及ぼすかを検討した。再認課題には記銘時と再認時で提示される表情が異なる異画像再認課題を用いて行った。その結果, 表情独立特性語で相貌印象判断を行った方が表情依存特性語で行うよりも後の再認成績が良くなることが示された。実験2では, 同一人物の異なる3種類の表情が連続提示され, 一括して相貌印象判断を行う一括符号化条件と, 同一人物の異なる3種類の表情がリスト中に分散して提示され, 個々に相貌印象判断を行う分離符号化条件を設定し, それぞれの提示方法が顔の再認記憶に及ぼす影響について検討した。相貌印象判断は実験1同様2種類の特性語を用い, 再認課題は異画像再認課題で行われた。その結果, 一括符号化条件の方が分離符号化条件よりも後の再認成績が良くなることが示された。したがって, 3つの表情の統合を促す符号化が顔の再認記憶を促進することが示唆された。

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