著者
遠藤 育男 益川 弘如
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.221-233, 2015-12-25 (Released:2015-12-28)
参考文献数
22
被引用文献数
2

授業研究の質向上のため,客観的なエビデンスを基に議論できるよう,研修体制を考慮しつつ3年間にわたって授業研究デザインを改善し実施した.今回は,毎年同じ6年生算数組み合わせを対象とし,前年度のエビデンスを活用し授業改善を進めた.1年目は授業後時間をかけて発話分析し,各班の学習プロセス比較図と一定期間後の定着度を調べた回顧記述調査を長期休業での研修で提示し,エビデンスを基に議論する重要性を共有した.2年目は観察者を学習者1人1人に割り当て,視点を持って発話を観察記録することで事後研修の質を高め,長期休業の研修に向けた分析負担を減らした.3年目は定着度の予測活動を導入することで,長期休業の研修を組み合わせなくても定着を意識した議論を引き出せた.前年度までのエビデンスを活用しつつ各年度研修を改善した結果,分析負担を減らしても,精度の高い学習成果の予測を基に観察吟味ができる授業研究が実現できた.

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