著者
渡邉 明 名越 泰秀 黒田 友基 福居 顯二
出版者
一般社団法人 日本総合病院精神医学会
雑誌
総合病院精神医学 (ISSN:09155872)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.277-286, 2011-07-15 (Released:2015-05-20)
参考文献数
27

2010年7月~12月の6カ月間で,京都第一赤十字病院入院中にせん妄と診断された21名のがん患者を対象に,quetiapine(QTP)の有用性についてのopen studyを行った。せん妄の重症度はDelirium Rating Scale Revised 98(DRS-R98)を使用し,QTP 50 mgから開始して,DRS-R98が50%以上改善するまで1日ごとに増量した。DRS-R98は平均20.6から6.7に有意な改善を認め,平均投与量は147.3 mg,改善までに平均2.0日を要した。介護負担の評価に関しては,介護者や担当看護師を対象にVisual analogue scale(VAS)を用いて評価し,平均6.8から1.6と有意な改善を認めた。有害事象は眠気とめまいを1例ずつ認めたが減量にて改善した。有害事象での投与中止例はなかった。

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