著者
井田 仁康
出版者
一般社団法人 人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.66-78, 2016 (Released:2018-01-31)
参考文献数
11
被引用文献数
8 4

高等学校地理歴史科において,地理が必履修科目となろうとしている。高等学校での地理の必履修化は,多くの地理関係者の悲願であった。本稿の目的は,高等学校地理必修化までの過程と現在の審議の動向を示し,地理の必履修の可能性を探ることである。小学校から高等学校までの地理学習は,人間形成および国際社会の理解,生涯教育,キャリア教育といった観点からも極めて重要である。現在は,文部科学省で高等学校の地理必履修化が前向きに検討されているが,これが実現されれば,小学校から高等学校までの地理カリキュラムが整理および再構造化され,一貫性のある地理教育が可能となる。高校地理の必履修化の可能性は高いと思われるが,他方で,その実現に向けては,今後とも多くの地理関係者が協力していかなければならない。さらには必履修化された後にも,地理を永続的に維持していくためには,より一層の協力体制が必要不可欠となる。

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井田仁康, 2016,「高等学校『地理』の動向と今後の地理教育の展望」『人文地理』68(1):66-78. https://t.co/NzQ4ZZ5wa4
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