著者
大久保 公裕
出版者
日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会
雑誌
耳鼻咽喉科免疫アレルギー (ISSN:09130691)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.1-5, 2011 (Released:2011-04-08)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

日本のアレルギー性鼻炎治療における抗ヒスタミン薬のエビデンスレベルは高くなかった。それは開発治験しかランダム化された試験がほとんどなく,またプラセボを使用しない,さらに英文での公表がなかったからである。このため近年では市販された後に多くのエビデンスが収集され,また開発治験でもその結果を英文で公表し,レベルが向上してきた。実際の臨床現場ではアレルギー性鼻炎の治療方針はガイドラインに述べられているようにくしゃみ・鼻汁型をその適応とし,効果の高く副作用の少ない抗ヒスタミン薬を基本治療薬とする。一方,鼻閉型では抗ロイコトリエン薬や鼻噴霧用ステロイド薬を主として処方すべきである。種々の抗ヒスタミン薬の効果がフィールド試験,暴露試験などで検討されているが,効果には個人的なバラつきが存在し,ただ単に強い弱いと比較する事だけでは抗ヒスタミン薬を選択できないことを知る必要がある。

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[medical] 日本における第 2 世代抗ヒスタミン薬のエビデンス

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日本における第2 世代抗ヒスタミン薬のエビデンスhttps://t.co/7woeTQ39 耳鼻免疫アレルギー(JJIAO) 29(1): 1―5, 2011

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