著者
向井 智哉 三枝 高大 小塩 真司
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.86-94, 2017 (Released:2019-01-01)

理論犯罪学では“法律の感情化”と二分法的思考が厳罰傾向に影響を与えてきたという議論がなさ れている。本研究はその理論的議論を検証するため、質問紙法による調査を行い、二分法的思考、 社会的支配志向性、仮想的有能感、情報処理スタイルといった変数が厳罰傾向に及ぼす影響を明ら かにすることを試みた。その結果、検討に含めたすべての変数が有意であったが、その中でもとく に情報処理スタイルと二分法的思考が厳罰傾向の大きな予測因子であることが示された。この結果 は厳罰傾向にはある種の“非合理的”な要素が含まれており、刑罰に関する世論を理解しようとする のであれば、そのような要素を考慮に含める必要があることを示唆している。

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承前)厳罰化を求める心理として、物事を0か1、白か黒という二項対立で捉える認識方法があることも指摘されている。 秩序の維持を求める心理などよりも、むしろ0か1に分けて物事を考える思考法が厳罰意識を支える。 J-STAGE Articles - 厳罰傾向と“非合理な”思考 https://t.co/rYIYso69fQ
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【論文】向井他(2017) 厳罰傾向と“非合理な”思考/厳罰傾向に影響する心理変数の検討。二分法的思考が厳罰傾向と正の関連、合理性が負の関連。社会的支配志向性は認知変数を統制すると効果はない。仮想的有能感には独立した効果がみられ、二分法的思考による媒介効果も確認。https://t.co/bjv0LA2OdX https://t.co/b2WVH8JeMG

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