著者
藤原 映久 宮阪 敏章 鳥羽 幸恵
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.92-105, 2002 (Released:2017-06-02)

全国の中央児童相談所の職員、島根県内の保育所の職員(保育士)及び島根県内の病院職員(看護婦・士)を対象に、「父親・母親」、「子どもに"おまえが生まれてこなければよかった"と言う父親・母親」「子どもに食事を与えない父親・母親」「子どもを殴る父親・母親」の8概念について、SD法によるイメ-ジ調査を実施した。各概念は、親一般を意味する「父親・母親」を除いて、心理的虐待、ネグレクト、身体的虐待といった虐待を行う親を表している。集められたデ-タを因子分析にかけた結果、3つの因子が抽出され、それぞれの因子は、「明朗性因子」「情動性因子」「活動性因子」と命名された。さらに、児童相談所職員、保育士、看護婦の3職種全てが、親一般よりも虐待を行う親のイメ-ジをネガティブに評価するが、児童相談所職員は、保育士もしくは看護婦・士よりも、虐待を行う親を親一般のイメージに比較してネガティブに評価する傾向が弱いことが示された。本研究からは、虐待を行う親のイメージは職種間によってずれのあることが示唆されたが、このことは、異なる機関同士での連携を困難にする可能性を示している。よって、児童虐待事例において、異なる機関同士でのよりよい連携を目指すためには、それぞれの機関のそれぞれの職員が、これらのことを自覚する必要がある。

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