著者
葛生 栄二郎
出版者
日本看護倫理学会
雑誌
日本看護倫理学会誌 (ISSN:24347361)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.3-11, 2013-03-15 (Released:2019-07-12)
参考文献数
13

普遍的原理やルールに依拠しないケア倫理は個別的・関係論的要素を倫理的考慮に入れることができる一方で、普遍性がなく、道徳理論として致命的な欠陥を負っているという批判がある。こうした批判は、一面においてノディングスの誤読に由来するとともに、また他面において、彼女の狭いケア倫理理解に由来している。本稿では、ケア倫理に対する様々な誤解を明らかにするとともに、ケア倫理は、原理に依拠したリベラルな正義倫理、文化伝統に依拠したコミュニタリアンの徳倫理のいずれの限界をも超えることのできる普遍化可能性を持っていることを論じる。

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