著者
宮田 靖志
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.2021-044, 2023 (Released:2023-02-03)
参考文献数
29

プロフェッショナリズム教育には,アンプロフェッショナルな行為をしないという最低限の目標と,常に高みを目指すという向上心的目標の2つの学修目標を見据える必要がある.向上心的目標のためには,規範に基づいた教育からナラティブに基づいた教育への視点の転換が重要であり,これにはロールモデル,自己の気づき(省察),ナラティブ能力,コミュニティ・サービスが挙げられる.学修者には,これらにより,実際の臨床経験を通じて患者・住民・社会の期待を実感することが求められ,このことがプロフェッショナルとしてのアイデンティティ形成につながる.また,社会のニーズに応えるという社会的説明責任を学んでいくことにもつながる.そして,個人・対人・社会レベルにおけるプロフェッショナリズムを考え,複雑で混沌とした医療状況の中で悪戦苦闘しながら課題解決に当たる省察的実践家である真のプロフェッショナルを養成することを,医療専門職教育者は考える必要がある.

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医療プロフェッショナリズム教育:何をどう教えるか 宮田 靖志 https://t.co/bUSYHLLS4z バックにアウトリーチの民間団体(どこかはわなるが書かない)が入っているので、闇雲に汗拭きシート配って終わっているわけじゃないと思う https://t.co/6JDLRZwTGr
患者・住民・社会のニーズを常に意識しながら,困難な臨床状況の中で省察を繰り返しながら変容し続けてプロフェッショナリズムを高めていくことが,現代の複雑な医療・社会状況の中での真の専門家には求められている. https://t.co/VovE24kuSu

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