著者
菊池 良和
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.1104-1110, 2015-10-01 (Released:2017-08-01)
被引用文献数
2

吃音症は古くから知られている疾患だが,周囲の大人や子どもから誤解されやすいだけではなく,専門家も考え方が180度方向転換している疾患である.過去の環境が原因という考え方は,近年の吃音の脳研究・遺伝子研究から否定され,本人の遺伝子・体質が原因だということがわかってきた.また,吃音があると,社交不安障害を発症するリスクが4倍も上昇することがわかっており,言語障害としての側面だけではなく,社交不安障害のアプローチが必要になってくる.そして,本人の努力不足からどもるのではなく,周囲の人に理解してもらえるように医師としての診断書を出して,吃音の啓発を行っていく必要がある.

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