著者
千葉 太郎
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.314-319, 2018 (Released:2018-05-01)
参考文献数
5

心身医学的治療は, 心身症患者についてその心身相関を明らかにし, これに対する心理治療などを行うことによって症状の改善または傷病からの回復を図る治療法である. 心身医学的治療の意義を筆者は3つのレベルで考えている. すなわち良好な患者-医師関係, 治療効果, そして自己変革の3つである.治療的自己はJG Watkinsにより提唱され, 知識や経験, 技法などを超えて患者の行動や回復に影響を及ぼすような治療者の個人的な資質を表す. その中核をなす概念は 「共鳴」 であり, さらに真の患者理解のためには患者の客観的な把握も重要である.共鳴は概念としては理解できるが, 実感することは難しい. しかし, たとえ治療者が不完全な共鳴しかできないとしても共鳴へと心が向いているのであれば治療的自己は成立すると考えられる.治療的自己は心身医学的治療の意義の各段階に作用し, 心身医学的治療全体の中で重要な役割を果たす.心身医学的治療, 治療的自己, 心身医学的治療の中での治療的自己の役割について私見を述べた.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (3 users, 5 posts, 20 favorites)

@NaikaiTakeo 非常に勉強になりました。 https://t.co/aPkYTPXdKM
『Not Doing, But Being』 解説) この言葉、実際には指導医は発していません(笑) ただ、「何をするか」ではなく「どうあるか」は心療内科医として、とても大事だと教えられました。 同時に『治療的自己』は心療内科ではとても重要な概念です。 https://t.co/kvEpHfuTur #心療内科指導医名言集
@Ortho_FL @popsicle_jp 諸説ありますが、こんな感じです。 ご参考まで。 (細かく言うと、これに心身相関の気付き、心身相関の気付きの促進…などありますが) https://t.co/kvEpHfuTur https://t.co/hhkuISkS0D
心療内科では 『治療的自己』 が非常に重要と言われます。 特に「共鳴」と「客観性」のバランス。 何事もバランスが大事ですね

収集済み URL リスト