著者
大崎 園生 林 吉夫
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.60-69, 2019 (Released:2019-01-01)
参考文献数
10

児童期に虐待を受けた成人患者は心的外傷後症状に加え対人不信や関係の打ち切り, 他者への攻撃的感情などの人間関係上の問題を抱える. これらは外傷的人間関係の再演となり, さらなる心的外傷後症状を発生させるため, 外傷的人間関係を変化させ肯定的な対人関係を形成・維持するための介入が重要である. 本研究では虐待既往のある成人患者の臨床心理面接症例を検討した. 再体験や解離エピソードおよび希死念慮などの心的外傷後症状が認められ, あわせて外傷的人間関係の再演および自他についての否定的信念が顕著であった. ソクラテス式質問法による内省の促進および患者の外傷的人間関係のケースフォーミュレーションの共有によって, 肯定的な対人関係の形成・維持が可能になり, 心的外傷後症状も緩和されるとともに自他についての否定的信念も変化した. 虐待既往のある成人患者の心理面接において現在の生活における人間関係を扱う意義が示された.

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臨床心理学や発達心理学の分野では定説の様子。答えに近づいた気がする。 https://t.co/IMFfCX03yB https://t.co/SNfUDaCk39
@meigetsu19 こういう論文もあります https://t.co/upV7gr1RxP
・虐待の再演(リエナクトメント)不安定な愛着パターンの形成は自己や他人への否定的信念、親密な関係の打ち切り、他人への攻撃的感情を生む。ソクラテス式質問法https://t.co/BhYmiZaquC https://t.co/tUpYTxLmWG

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