著者
矢形 幸久
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.8, pp.556-562, 1998-08-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
27
被引用文献数
5 3

本研究は,内側広筋優位の強化を目的とした大腿四頭筋等尺性収縮訓練について調べたものである.5種類の大腿四頭筋等尺性収縮訓練について,健常者群15名(15肢),廃用性筋萎縮がある患者群11名(15肢)における内側広筋,外側広筋,大腿直筋の筋活動を表面筋電図積分波形の最大波高で評価した.その結果,従来的な開運動鎖での四頭筋セッティングに比べ,足部回外位の足底接地で股内転等尺性収縮と同期して行うセッティングにおいて,外側広筋に対する内側広筋の比(VM/VL)は高値を示した.膝伸展等尺性収縮訓練では,股内転等尺性収縮との共同運動を足部回外位の閉運動鎖で行うことにより,内側広筋の収縮が外側広筋より優位となる.

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