著者
岡本 五十雄
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.57, no.10, pp.904-912, 2020-10-16 (Released:2020-12-05)
参考文献数
21
被引用文献数
2 2

「現在の障害のある状態,これが自分なのだ」と認められる(受容する)ようになるまでに,一定の経過をたどるが,すべての患者が同じ経過をたどるわけではない.また,聞くまでわからないことが多い.中にはまったく,苦悩を経験しない患者もいる.経済的に安定した豊かな人生は,障害受容の大きな要因であるが,苦悩を抱えている患者も多い.患者の人生との対話という視点はきわめて重要である.回復期リハビリテーション病棟の多くの患者は入院中に受容し,心理症状も抑うつ傾向も改善する.患者の話をよく聞き,ともに歩むチームの真摯な努力こそが患者が自らを受け入れ(受容し),障害とともに歩み,社会に適応していくうえでの大きな力となる.

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脳卒中発症後の「障害受容」について理解が深まる論文。回復期リハに入院中の患者様の心の推移についての研究報告も参考になります。 J-STAGE Articles - 脳卒中患者のこころのうち https://t.co/JXmvPQZ0pt

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