著者
若林 秀隆
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.627-632, 2021-06-18 (Released:2021-08-16)
参考文献数
12

サルコペニア肥満とは,サルコペニアと肥満を合併した病態である.サルコペニア肥満に関する論文は多数あるが,現時点で統一した定義,診断基準,カットオフ値は存在しない.欧州と日本で現在,検討中である.回復期リハビリテーション病棟では,サルコペニアと体脂肪率で診断したサルコペニア肥満が,ADL自立度や自宅退院率と関連するため,その評価と対応が重要である.運動療法ではレジスタンストレーニングと持久性トレーニングが重要である.栄養療法では栄養のゴールを設定して,1日エネルギー必要量=1日エネルギー消費量-1日エネルギー蓄積量とした攻めの栄養療法が重要であり,ケアプロセスを活用すべきである.

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