著者
鈴木 幹三 岸本 明比古 山本 俊幸 足立 暁 山本 和英 白井 智之
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.24, no.10, pp.1078-1082, 1986-10-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
18

剖検で確認した高齢者肺炎102例を臨床病理学的に検討した. 60歳以上の剖検180例中102例 (57%) に肺炎が認められ, このうち53例 (52%) は肺炎が直接死因となった. 基礎疾患は脳血管障害後遺症, 心疾患が大半を占めた. 病理学的な肺炎病巣の拡がりは肺炎死因率と正の相関を示した. 肺炎は両下葉および右上葉に好発し, 病理学的に炎症病変は巣状分布を示す例が最も多く, これらのなかに沈降性肺炎, 嚥下性肺炎の関与する例がみられた. 大葉性肺炎, 嚥下性肺炎, 肺化膿症は直接死因となる頻度が高く, 肺うっ血水腫は49%にみられた. 病変発現部位では, 肺胞性肺炎が70%を占め, 混合型肺炎は10%であった.

言及状況

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@SamezuHanako かなり以前ですが…「60歳 以上の剖検180例 中102例 (57%) に肺炎が認められ, このうち53例 (52%)は 肺炎が直接死因となった. 基礎疾患は脳血管障害後遺症,心疾患が大半を占めた. 」https://t.co/hMN2SG0uml

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