著者
宜野座 到 渕上 竜也 照屋 孝二 垣花 学 須加原 一博
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.465-470, 2010 (Released:2010-09-15)
参考文献数
13

患者は32歳の女性.アフリカから帰国後,発熱・嘔吐・下痢を発症した.輸入感染症を疑い,血液塗沫検査で赤血球内に2つのクロマチン顆粒をもつ輪状体が複数存在し,熱帯熱マラリアと診断した.赤血球感染率7%で重症マラリアとも診断した.集中治療室で,全身管理およびキニーネ静注による治療を行った.播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)も合併し,血小板輸血とアンチトロンビン製剤投与を行った.その後,マラリア感染およびDICは改善した.抗マラリア薬の適正な使用と,DICに対する早期治療が奏効したと考えられた.

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ギニア・セネガル帰国後3間目の発熱・嘔吐・下痢。 5日目の受診⇒感冒 7日目の再受診⇒血小板減少⇒那覇市立病院⇒琉球大学病院へ。 助かってよかった。 DICを合併した重症熱帯熱マラリア https://t.co/iOCbQ0VJqK

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