著者
田中 義久 上山 健太 山上 佳男
出版者
公益社団法人 日本数学教育学会
雑誌
日本数学教育学会誌 (ISSN:0021471X)
巻号頁・発行日
vol.103, no.1, pp.2-10, 2021-01-01 (Released:2022-01-01)
参考文献数
16

本研究の目的は,「17段目のなぞ」を原題とし,高等学校の数列単元における発展的な探究課題を開発することである.このために,「17段目のなぞ」の特徴である周期性や,この教材に内在する条件を考察した.その結果,隣接三項間漸化式の係数を一般化し,隣接三項間漸化式の係数変化による周期性の違いを探究する課題として「17段目のなぞの発展」が開発された. 開発された探究課題「17段目のなぞの発展」は隣接三項間漸化式の係数を変化させることで,漸化式毎に周期の長さや「型」が異なることや,そこに現れる規則性を考察できるものである.この探究課題には,漸化式や整数の性質といった高等学校で新たに習得した数学を活用して理解できるよさや,原題である「17段目のなぞ」を周期の観点からより深く理解できるよさがある.加えて,原題を発展的に探究する過程を通じて「集合による統合」や「拡張による統合」という統合の考えを学ぶことができる特徴をもつ.

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@edufarm_ito https://t.co/xoKsxShTbG 高等学校での授業案です
算数でも中学校数学でも超鉄板教材といえるものに「17段目のなぞ(ふしぎ)」がありますよね。それは高等学校数学でも価値ある教材になりますよという論文です。小中高どこでも価値のある教材になる17段目のなぞ、強い。 https://t.co/fo02ZNlUB3 https://t.co/LrTgUUJTzc

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