- 著者
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隅田 英一郎
- 出版者
- 一般社団法人 情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.72, no.7, pp.232-237, 2022-07-01 (Released:2022-07-01)
深層ニューラルネットの登場によって人工知能の実用化が様々な分野で進んでいる。自動翻訳はその典型的な成功事例である。2016年以降の深層ニューラルネットによる自動翻訳の高精度化は革命的である。汎用だけでなく分野特化型もあり,多くのサービスが上市され,加速度的に普及し始めている。高精度化の背景にある自動翻訳の固有の事柄を説明し,自動翻訳を一層高精度にするために研究者以外が大きく貢献できることを述べる。また,自動翻訳が音声技術と連携することによって可能となる,逐次通訳と同時通訳の自動化についても現状と展望を述べる。