著者
山口 真美
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1-8, 2010 (Released:2011-03-28)
参考文献数
31

その昔、生まれたばかりの新生児は眼が見えず、耳も聞こえないと信じられてきた。しかし数々の心理実験から、胎児の時から音を聞き、生まれた直後の新生児でも眼が見えることがわかっている。新生児のもつ、驚くべき能力の一つに、顔を見る能力がある。 1960年代Fantzにより、新生児が顔を選好することが発見された。言葉を喋ることのできない乳児の認識能力を調べるため、Fantzは行動を用いた実験手法である「選好注視法」を考案した。乳児は特定の図形に選好する傾向があることを示したその中で、顔図形への選好も発見されたのである。 視力の未発達な乳児は大人と全く同じように世界を見ているというわけではない。にもかかわらず、新生児でも顔を選好するということから、その特異な能力が検討されてきた。本講では、乳児を対象として行われた行動実験や、近年行われた近赤外線分光法(NIRS)を用いた実験の成果を紹介する。倒立顔の効果や顔向きの効果、運動情報による顔学習の促進効果や視線の錯視の認知といった、一連の実験成果について報告する。

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