著者
續橋 和樹 川崎 興太
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.215-223, 2018-10-25 (Released:2018-10-25)
参考文献数
11
被引用文献数
1

本研究は、2017年9月に実施した訪問面接式アンケート調査の結果に基づき、避難指示解除後の浪江町中心市街地における生活環境の復旧・再生状況と帰還者の生活実態を明らかにするものである。本研究を通じて、以下のことが明らかになった。(1)浪江町への帰還率は非常に低い値であり、ほぼ全ての家屋が空き家である、(2)商業環境や医療環境は現在でも、十分に復旧・再生していない、(3)帰還者は高齢の夫婦・単身世帯が多い、(4)町にスーパーや総合病院を求める声が多い。以上を踏まえて、被災者支援策を打ち切ることで帰還を強いる単線型の復興政策を転換することが必要であり、帰還者と避難者の双方の生活再建に向けた複線型の復興政策を確立・充実することが求められていることを指摘している。

言及状況

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避難指示解除後の浪江町中心市街地における生活環境の復旧・再生状況と帰還者の生活実態に関する研究 https://t.co/S6225jMoqC

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