著者
秋月 優里 真鍋 陸太郎 村山 顕人 小泉 秀樹
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.303-310, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
11

近年、移動販売は大きく2つの文脈で議論されている。1つ目は、自動運転などの新しい技術を導入した無人移動店舗構想であり、2つ目は買い物弱者対策としての移動販売である。この研究では、これら2つの文脈におけるギャップを指摘し、移動販売が都市空間をどのように利用しているかについて、異なる市街地タイプを有する4つの都市部・郊外部において事例調査を行った。事例調査を通して、1)移動販売は地理的環境や社会的環境に応じて様々な空間を停留所として使いこなしていること、2)移動販売の停留所決定方針は事業によって異なり、それぞれで空間を利用するために工夫を施した事業スキームが活用されていること、3)移動販売が⼀時的に場所の性質を転換させ、単に買い物だけではなく利用者間あるいは利用者とスタッフ間のコミュニケーションの場として機能していることが明らかとなった。

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