著者
是永 定美
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.499-509, 1995-06-09 (Released:2010-06-15)
参考文献数
7

関東地方では, 明治の中頃から大正中期にわたる短い期間に煉瓦造りの水門が建設された。この煉瓦造水門は, 土・木・竹を用いるわが国古来の技術で構築される水門から近代技術の鉄筋コンクリート工法で築造される水門への橋渡しであったと考えられる。このような技術的な位置づけだけでなく, 煉瓦造水門は, その使用材料の暖かさ, デザインの美しさから, 多くの人々に安らぎを与えてきたことも忘れてはならない。「めがね橋」と呼ばれ慕われていたものも多い。近年, 多くの煉瓦造水門が解体されて姿を消していき, 残存する数も極めて少なくなっている。本論文では, 現在進めている関東地方の煉瓦造水門の“戸籍簿”作成作業の進捗状況を報告し, ついで完全な形で保存されている明治30年代初頭の煉瓦造水門の設計書を紹介する。

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編集者: アリオト
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