著者
天児 和暢
出版者
日本細菌学会
雑誌
日本細菌学雑誌 (ISSN:00214930)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.315-330, 2014 (Released:2014-03-28)
参考文献数
4
被引用文献数
2

レーウェンフックは細菌の発見者であるが,その名があまり知られていない。何故だろうか。その疑問を解くため,私はイギリスの原虫学者C. Dobell の書いたレーウェンフックの本を読み,次のようなことを知った。彼は研究者ではなくデルフトで衣類の販売をしていた一介の市民であった。彼は自分で作った顕微鏡を使い観察し,その結果を手紙でロンドン王立協会へ送っていたが,論文は書いていない。自分の顕微鏡の作成法や観察法を公表しなかったので,彼の死後再現実験が為されることはなく,やがて忘れ去られていった。この総説では,未だ細菌という言葉もなくその様な微細な生物が居ることさえ知られていなかった時代に,彼が細菌の発見をどの様に記述していたか,また,この様な目に見えない生物の存在を初めて知った彼が,それをどう考えていたのかなどを,Dobellの翻訳した彼の王立協会宛の記述を引用し,彼の観察とその考えを紹介する。彼がどのような人物であったか,各自で想像して頂きたい。

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@R_Tachigawa 論文読みふけってますがレーウェンフックやはりエスパーとしか言い様がないですね https://t.co/dVyGU4990T

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