著者
柳澤 渓甫
出版者
特定非営利活動法人 日本バイオインフォマティクス学会
雑誌
JSBi Bioinformatics Review (ISSN:24357022)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.76-86, 2021 (Released:2021-10-05)
参考文献数
98

近年の薬剤開発コストの増大に対し、計算機を用いて化合物群から薬剤候補化合物を選抜しようとするバーチャルスクリーニングは、化合物選抜のための化合物の合成やin vitro実験を必要としないことからコストの大幅削減につながることが期待されている。特に、タンパク質立体構造情報を用いたバーチャルスクリーニングでは、タンパク質と化合物との物理化学的な相互作用を評価し、化合物を選抜する。このため、既知の活性化合物の情報を必要とせず、新規構造を持つ薬剤候補化合物の選抜が可能である。本稿では、薬剤開発におけるタンパク質立体構造を用いたバーチャルスクリーニング手法について一連の流れを示し、近年の動向および研究事例について紹介する。

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タンパク質立体構造情報を用いた薬剤バーチャルスクリーニング https://t.co/SRtKj9CAXF
@kikumaco ご説明、どうもありがとうございます。 創薬のバーチャルスクリーニングhttps://t.co/4LIvzo44x9 で、「化合物を追加の入力として与え、タンパク質と化合物の結合構造をタンパク質の立体構造もろとも推定する手法」に一歩近づいたもんだと思っちゃいました。そこまで都合良くは行かないか…
総説4篇目は、東工大・柳澤さんによる「タンパク質立体構造情報を用いた薬剤バーチャルスクリーニング」です。基礎的でありながら、しかし非常に具体的かつ詳しい解説が各種ソフトウェアやDB含め的確に解説されているので、初学者から実務家までみなさんぜひご一読を。https://t.co/uqYOMZA5Jh

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