著者
川崎 純菜 伊東 潤平
出版者
特定非営利活動法人 日本バイオインフォマティクス学会
雑誌
JSBi Bioinformatics Review (ISSN:24357022)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.10-25, 2023 (Released:2023-06-03)
参考文献数
90

ウイルスゲノム疫学とは、ウイルスのゲノム配列情報を用いて感染症の流行動態や伝播経路を把握することで、感染症の制御を目指す分野である。COVID-19パンデミック下において、前例のない規模でゲノム疫学調査が実施されるようになった。このような大規模調査により、ウイルスゲノム配列をリアルタイムにモニタリングすることが可能となり、公衆衛生上リスクの高いウイルス変異株の早期捕捉や、ウイルスの適応度の上昇に寄与するゲノム変異の探索が可能となった。本稿ではまずCOVID-19パンデミック下におけるウイルスゲノム疫学の発展について概説し、さらに今後も発生し続けると予想されるウイルス感染症に備えるための課題と展望について議論する。本稿がウイルス学と生命情報科学との新たな融合研究のきっかけになれば幸いである。

言及状況

外部データベース (DOI)

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

Twitter (31 users, 41 posts, 61 favorites)

@SgVnYDTilrYxxpm @tGltltFQB0Jis9P https://t.co/tCmFR3FUcu 集団接種で獲得した免疫が感染防御的に働くという機序は否定してない。 ただ、突然変異は偶然起こる。 新型コロナは変異(≒コピーミス)を校正する能力が高く、スピードは他のRNAウイルスよりも遅い。 集団接種は枝の剪定の如く生存優位な株だけを残す強力な選択圧になった。
ワークショップでは、JSBi Bioinformatic Reviewに掲載いただいたウイルスゲノム疫学の話題を中心に、将来のパンデミックに備えるための展望までをお話しできればと思います。https://t.co/UzRF85eedk
先週の統計数理研究所会議で、以下の論文がすこし話題に上りました 「COVID-19パンデミック下におけるウイルス ゲノム疫学の発展」  https://t.co/WclSdD7LlO 実効再生産数がアミノ酸変異の効果の線形結合であるとする仮定や、収斂進化、オミクロン株の発生についての興味ある仮説など紹介されています
J-STAGE Articles - COVID-19パンデミック下におけるウイルスゲノム疫学の発展 https://t.co/88c6JNYvaD
COVID-19 パンデミック下におけるウイルスゲノム疫学の発展 https://t.co/DTjVworQyf #maskotlib
Interessant artikel. Hoe kunnen we het virus vroeg ontleden zodat we weten hoe een toekomstige variant zich zal ontwikkelen qua besmettelijkheid, ernstige ziekte en afname van effectiviteit van vaccins en geneesmiddelen. Gelukkig hebben we de vertaalknop. https://t.co/K0ThtX21vt
Primers2編目は、早稲田大・川崎さんらによる「COVID-19パンデミック下におけるウイルスゲノム疫学の発展」です。昨今のパンデミックに伴うウイルスゲノム疫学の発展を概観していただきました。https://t.co/jhWpUJEfeE https://t.co/vPGkT5dkNv
早稲田大学の川崎純菜さんと、ウイルスゲノム疫学についての総説を執筆し、JSBi Bioinformatics Review @npoJSBi に上梓しました。 G2P-Japanで行った、SARS-CoV-2次期流行株の超早期予測と、進化パターンの解析について書いています。 オープンアクセスです、ぜひご一読を! https://t.co/QPNyf86Xs2 https://t.co/tw2strxENd
「COVID-19パンデミック下におけるウイルスゲノム疫学の発展」を東京大学 伊東潤平先生 @jampei2 と執筆し、JSBi Bioinformatics Review @npoJSBi に掲載していただきました。大規模シークエンス時代におけるウイルス学と生命情報科学の融合を考えるきっかけとなれば幸いです!https://t.co/ZcvRAYTvQd

収集済み URL リスト