著者
松田 真悟
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.57-59, 2018 (Released:2019-07-30)
参考文献数
16

恐怖記憶と関連のある精神疾患の多くは有病率に性差が認められ,女性のほうが高い。この性差の生物学的背景を解明するために,恐怖記憶を忘れる過程(恐怖消去)に着目した研究が進められている。恐怖関連疾患の一つである外傷後ストレス障害の患者は恐怖消去の安定性が低いことから,恐怖消去の性差を担う分子機構を解明することで恐怖関連疾患の有病率の性差に対する生物学的背景の解明やそれを利用した新規治療法の開発へ発展することが期待される。

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また,卵巣切除によって性周期の影響を排除した雌ラットの海馬にエストロゲン受容体(ER)- βアゴニストのジアリルプロピオニトリルを投与することで恐怖消去の保持が増強し,一方,ER- αアゴニストのプロピルピラゾールトリオールでは影響を受けないことが報告 https://t.co/0IdCFe33Qs
J-STAGE Articles - 恐怖消去の性差を担う分子機構 https://t.co/brFrPWNGHB

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