著者
伊東 孝祐 大沢 昌玄 伊東 孝
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D2(土木史) (ISSN:21856532)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.1-11, 2017 (Released:2017-01-20)
参考文献数
101

本研究は今まで明らかにされていなかった1938(昭和13)年度まで予算の割付があった帝都復興事業の事業費および財源の全体像を明らかにするとともに,その後の災害復興への影響を考察することを目的としたものである.また関東大震災の復興計画と関連性が指摘されている後藤新平の八億円計画についても触れる.事業誌ならびに財政に関する資料を整理・分析した結果,i)帝都復興事業の規模は予算総額11億1,125万1,520 円,支出総額10億6,490万2,580円であったこと,ii)財源は,国は公債,地方は公債・国庫補助金・国庫貸付金が主であったこと,iii)地方執行事業に対して国庫補助,大蔵省預金部による低利融資,復興事業債への利子補給,外国債発行に対する元利保証といった財政的支援があったこと,を明らかにした.

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