著者
日比野 忠史 金城 信隆 TOUCH NARONG 福岡 捷二
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_910-I_915, 2015 (Released:2015-09-04)
参考文献数
7
被引用文献数
1

過剰な有機物の流入により底棲生物(マクロベントス)が棲息できなくなった海底から堆積有機泥を採取して生態系の再生実験を現地で行った.還元化した土壌での生態系の再生は,SiO2,Al2O3,CaOを主な成分とするアルカリ剤を用いた.アルカリ剤を用いることで生態系が崩された土壌を底棲生物が棲息できる土壌に再生することができた.生態系の再生ができた土壌の有機泥性状を分析することで有機泥土壌の再生法について検討した.この結果,アルカリ剤からの陽イオンの溶出は有機物の分解により泥層内に蓄積された電子,水素イオンを処理すること(電子伝達機構の促進)により,COD,硫化物の低下等を生起させて生態系の再生を促進させていることが明らかにされた.

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