- 著者
-
川田 暁
- 出版者
- 日本臨床免疫学会
- 雑誌
- 日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
- 巻号頁・発行日
- vol.34, no.1, pp.8-12, 2011 (Released:2011-03-01)
- 参考文献数
- 19
- 被引用文献数
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皮膚科領域のアレルギーの中に「光アレルギー」という概念がある.これは日光が関与するアレルギーで,内因性と外因性に分類される.内因性疾患として日光蕁麻疹,多形日光疹,慢性光線過敏性皮膚炎などが,外因性疾患として薬剤性光線過敏症,光接触皮膚炎などがある.特に薬剤性光線過敏症と光接触皮膚炎は,皮膚科医以外の医師も日常診療でしばしば遭遇する疾患である.したがってこれらの2つの疾患の概念・原因薬剤・臨床症状・治療と予防について理解しておく必要がある.薬剤性光線過敏症の原因薬剤としては,ニューキノロン系抗菌剤,ピロキシカムとそのプロドラッグであるアンピロキシカムが圧倒的に多い.最近塩酸チリソロール,シンバスタチン,ダカルバジンなどが増加傾向にある.光接触皮膚炎の原因薬剤としては,ケトプロフェン(ゲル剤,テープ剤,貼付剤)の頻度が増加傾向にある.