著者
片山 祐介 北村 哲久 清原 康介 酒井 智彦 溝端 康光 嶋津 岳士
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.697-703, 2018-12-31 (Released:2018-12-31)
参考文献数
12

患者が病院を受診すべきか否かを自身で判断できないことは救急車要請の一因である。その一方で,電話相談で「緊急度が低い」と判定されたにもかかわらず救急車出動した事例の実態については明らかにされていない。方法:対象者は2013〜2015年に大阪市内から救急電話相談に電話をし,「緊急度が低い」と判定された症例で,救急車が出動した症例のうち救急活動記録とひもづけできた救急搬送患者である。5歳年齢階層ごとの判定例1,000人当たりの救急車出動数を算出し,年齢階層別の動向をJoinpoint分析で評価した。結果:緊急度が低いにもかかわらず救急車が出動したのは185件で,もっとも多かった年齢階層は0〜4歳群で23件であった。一方でJoinpoint分析結果では,35〜39歳以降大きく増加していた。考察:とくに高齢者では緊急度が低いにもかかわらず救急車が出動する傾向にあり,救急車に代わる病院受診手段の確立が求められる。

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緊急度が低いにもかかわらず救急車が出動したのは185 件で、もっとも多かった年齢階層は 0 〜 4 歳群で23 件であった。一方で Joinpoint 分析結果では、35 〜 39 歳以降大きく増加していた。https://t.co/AaeeYa80Mz https://t.co/hlDfNQp2of

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