著者
南波 慶己 中村 篤雄 森田 敏夫 鍋田 雅和 高須 修
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.659-664, 2020-10-31 (Released:2020-10-31)
参考文献数
18

救急救命士が血糖測定を行う基準について,われわれの地域においては低血糖を疑った場合に可能となることから,適応を判断するための身体観察がきわめて重要である。低血糖の症状は交感神経症状と中枢神経症状に大別されるが,随伴する低体温に関して診断的有用性は明らかではない。病院前救護における体温測定が,低血糖を疑う観察所見として有用かを検証した。体温測定を行った救急搬送例67,953例を対象とし,体温別に3群に分け,低血糖の割合について後方視的に検討した。体温35℃以下のL 群は他群より有意に低血糖の割合が高く,季節ごとの検討では,とくに夏季において体温測定の有用性が高い結果であった。ベイズの定理を用いた検討においても,体温35℃以下の陽性尤度比は7.1と高値であり,低血糖を疑う臨床的判断の一助となり得ると考えられた。病院前救護における体温測定は,低血糖を疑う観察所見として有用である。

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病院前救護における低血糖症例に対する体温測定の有用性https://t.co/suMgVl6YkG https://t.co/cMBXUF2RYg
https://t.co/etY4mmcVLd 病院前救護における体温測定は,低血糖を疑う観察所見として有用。低血糖は飢餓状態なので、熱を作り出す能力も低下します。

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