著者
福井 美弥 阿部 浩和
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.3-9, 2013 (Released:2014-12-01)
参考文献数
8
被引用文献数
9

本稿では,近年,自由記述分析において用いられるようになったテキストマイニングにおいて,語と語のつながり関係や出現パターンの類似度に着目し描画された共起ネットワーク図の図的特徴を把握し,様々な文体の傾向を分析した.その結果,論文(建築計画),説明書は他の文体に比べ,リンク数,コミュニティ数,固定図形数などの評価項目の平均値において高い値をとっており,共起する語句が多く,それらが複雑に絡み合った文章であること,小説やエッセイは2回以上出現している語句が少なく,共起語句も少ないことから場面展開の多い文体であること,ブログ記事も多くの項目でこれらと類似しているものの,コミュニティ数ではニュース欄と類似しており,固定図形数の割合は説明書や社説欄よりも高いことから,文章中の話題(論点)の纏まりは少ないが3語以上の繋がりが多い文章であること,社説欄とニュース欄は,多くの項目において類似の傾向を示していることなどを示した.

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データの文体(小説・新聞記事・論文・エッセイ・説明書・ブログ記事)が違うと、共起ネットワークの特徴/形状がどのように変化するかを探っていらっしゃいます。 https://t.co/0OfH8jWrQI KH Coder制作者としても大変興味深い論文でした。
#研究事例リストに追加しました:福井美弥・阿部浩和 2013 「異なる文体における共起ネットワーク図の図的解釈」 『図学研究』 47(4): 3-9 https://t.co/0OfH8jWrQI

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