著者
中野 綾子
出版者
日本出版学会
雑誌
出版研究 (ISSN:03853659)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.139-157, 2015-03-20 (Released:2019-03-31)

本稿では,アジア・太平洋戦争下における戦場での兵士の読書行為について,慰問雑誌(特に『陣中倶楽部』と『兵隊』)を中心に分析を行うことで,戦場の読書空間を明らかにすることを目的とした.それにより,国内出版文化における慰問雑誌の重要性を指摘し,戦場の読書空間における兵士間の読者層の問題や諸外国との競争意識,さらに軍隊教育装置としての役割を明らかにした.

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戦時中の日本軍が関与した前線用雑誌の話なら論文とか新書とかがあったんだが https://t.co/XthMlBJqGb
一方で、秋聲は断筆後に日本文学報国会(情報局の指導で発足)の小説部会長になってますし、谷崎は「細雪」こそ連載中断になったけれど、戦地の兵隊向けの慰問雑誌には谷崎作品が載ってたりします。 慰問雑誌にみる戦場の読書空間 https://t.co/gmHMn7qPws

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