著者
藤代 裕之
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.93-99, 2019 (Released:2019-10-29)
参考文献数
16

2016年のアメリカ大統領選挙を契機に、フェイクニュースに対する注目が世界的に集まっているが、国内においては研究がほとんど行われていない。本研究は,国内におけるフェイクニュースの生成過程を,オンラインニュースにおける生態系で重要な役割を果たすミドルメディアに注目して分析したものである。分析の結果、ミドルメディアは、マスメディアのニュースと検証困難なソーシャルメディアの批判的・否定的反応を組み合わせることでフェイクニュースを作り出していた。これはミドルメディアの新たな役割である。また、ミドルメディアにより作り出されたフェイクニュースが記事配信されることにより、オンラインにおいて大きな影響力を持つポータルサイトに到達する「フェイクニュース・パイプライン」の存在を明らかにすることができた。

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@fujiwara_g1 アメリカ大統領選でデマを流していたマケドニアの人がいましたが、お金儲けのために割り切ってデマを流してる人は何のイデオロギーもなくやってる印象がありますね。 https://t.co/xHlVaFet2K
フェイクニュース関連でも、ミドルメディアが伝えるソーシャルメディアの反応は「大半が元になっている書き込みを特定することが出来」なかったという報告を最近見ました。 この辺アツいトピックですね。 https://t.co/yo8ueVv98S https://t.co/Snq1vVUmKz
https://t.co/7p01y8Y6Tv 偽情報流通経路
日本での分析は珍しいと思う。後で読む。 / フェイクニュース生成過程におけるミドルメディアの役割 https://t.co/7IK0sUuYsE
情報通信学会誌に掲載されました。国内の具体的なフェイクニュースについて述べた論文は初ではないかと思います →フェイクニュース生成過程におけるミドルメディアの役割 2017年衆議院選挙を事例として(藤代 裕之) https://t.co/xgGsq139Vw

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