著者
下間 浩平
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.146-151, 2015-05-23 (Released:2015-07-11)
参考文献数
11

本稿では,『出版指標年報』『出版年鑑』『出版物販売額の実態』『特定サービス産業実態調査』の問題点と矛盾点について考察する.まず前者2者について,掲載される範囲と除外される範囲の検 討を行い,これらは出版社全体の売上のうち限られた部分しか掲載しておらず,さらにどの程度の割合が掲載されているか不明瞭であることを明らかにする.次いで後者2者について,金額を推定した根拠が明確でないこと,数字に不可解な変動が見られることを示す.その上で,4者に掲載されている数字を比較検討し,これらの間に多様な矛盾点があることを示す.結論として,出版業界に関する定量的な研究は,現状ではほとんど意味をなさないことを指摘する.

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読んだ。知ってた>J-STAGE Articles - 出版統計に関する基礎的な問題点について https://t.co/hbtOOblU2R
業界の人間ですが、出版業界の各種統計には色々と問題があると思っているので、この論文を読んだ時には、思わず笑いそうになりました(リンク先からPDFで全文読めます)。 J-STAGE Articles - 出版統計に関する基礎的な問題点について https://t.co/6ei9zjfu0X

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