著者
八木 龍平
出版者
多文化関係学会
雑誌
多文化関係学 (ISSN:13495178)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.37-52, 2014 (Released:2017-03-28)

本研究では、地域の社会的で主観的な豊かさを測定する社会的展望資本尺度を開発し、その信頼性と妥当性を検証した。本尺度の開発を通して、住民の幸福感や生活満足につながる地域性とは何かを検討した。まず構成概念として、時間的展望概念を応用した社会的展望資本を定義した。そして、まちの暮らしをテーマに老若男女17名にインタビューを行ない、その結果をもとに98項目の暫定版を作成した。暫定版を1392名に実施して因子分析を行った結果、まちの暮らしやすさ尺度13項目(α = .92)、地域参画尺度13項目(α =.92)、変化・成長エネルギー尺度11項目(α = .90)、地域の絆尺度10項目(α = .93)、友人ネットワーク尺度8項目(α = .86)から成る5下位尺度55項目の信頼性ある社会的展望資本尺度が構成された。本尺度と、幸福度を問う質問および現在の充実感尺度との相関分析を行った結果、5下位尺度全てが両者と正の相関関係にあり、住民の幸福につながる地域性であることを確認した。

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メモ 地域の主観的な豊かさを測定する社会的展望資本尺度の開発 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmrejournal/11/0/11_KJ00009983783/_pdf/-char/ja

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