著者
菅沼 大行 林 宏紀 松本 舞
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.75, no.3, pp.97-102, 2022 (Released:2022-06-17)
参考文献数
23

カロテノイドは天然界に広く存在する色素であるが, 食事として摂取するものの起源は野菜や果実が多い。また, ヒトはカロテノイドを生合成することができず, 吸収された後, 種々の組織に分布する。我々は, カロテノイドの皮膚への蓄積を光学的に非侵襲で測定できるデバイスを用い, 野菜摂取量を簡便に見積もることができる装置を開発した。住民を対象とした国内の横断研究 (n=811;女性58%;平均年齢49.5±15.1歳) において, その測定値は, 野菜や果実の摂取量と相関することが知られている血清カロテノイド濃度および簡易型自記式食事歴法質問票 (BDHQ) から算出された野菜摂取量と有意な正の相関を示した (それぞれr=0.678, r=0.210)。また, 数値が高いほどメタボリックシンドロームと関連する複数の指標の測定値が健康的であることが示唆された。容易に測定できることから, 現在, 健診の現場等での活用が始まっている。

言及状況

外部データベース (DOI)

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@bakueikozo https://t.co/DlYGFlyIKr 488nmのレーザー光で測定と書いてあった。
論文はこちら。 青森で811名の実験で、相関係数が高いという訳じゃないのであくまで参考程度。 https://t.co/HHTtmfvG8P
あすけん で食事記録つけていてV.Aが不足しているのわかっていたけど ベジチェック とかいうので野菜摂取充足度とかいうの調べたらやっぱり野菜不足気味で野菜ジュースがいいって。たしかに酵素類は失活してるけどA(βカロテン)は熱に強いということで毎日飲み続けた結果↓ https://t.co/kzWA4bZUrE
レベル5.9 ベジチェック:非侵襲でカロテノイド(ヒトは生合成不能)の皮膚への蓄積を光学的に測定 論文https://t.co/eC9H5jcRVY カゴメは、ドイツのBiozoom servicesと共同開発した野菜摂取の充足度を表示できる機器「ベジチェック」のレンタル https://t.co/1NyHLKgIca
@Bean_Ambassador 「皮膚カルテノイドレベル」と呼んでますが、実際は血中濃度なんですね == https://t.co/GBv3UF7Y8j 現在,RS法による皮膚カロテノイド測定装置が市場に複数登場してきている。我々もそのうちの一つを用い,およその野菜摂取量を“見える化”する装置として「ベジチェック®」を開発した(図1)

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