著者
奥恒 行
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.337-342, 2005-12-10 (Released:2009-12-10)
参考文献数
12
被引用文献数
5 6

消化吸収されず, 血糖値も上昇させない糖質はエネルギー源にならず, 役に立たないものとして扱われていた。しかし, 著者らは難消化吸収性糖質の代謝に腸内細菌が重要な役割を演じていることを明らかにし, 難消化吸収性糖質の生体利用に発酵・吸収の概念を導入する必要のあることを提示した。難消化吸収性糖質が腸内細菌によって発酵を受けると, 短鎖脂肪酸, 炭酸ガス, 水素ガス, メタンガスなどが生成され, 菌体成分にも一部取り込まれる。これらのうち短鎖脂肪酸がエネルギー源として利用され, 約2kcal/gのエネルギーをもっていることを示した。また, 腸内細菌叢を改善して直接的・間接的に健康の保持・増進や疾病の予防などに関わっていることを示した。さらに, 難消化吸収性糖質は一度に大量摂取すると高浸透圧性の下痢を誘発するが, 消化されない糖質の最大無作用量はいずれも体重kgあたり0.3-0.4g程度であることを明らかにした。また, 最大無作用量は馴れや食べ方によって変動することを示した。

言及状況

外部データベース (DOI)

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”難消化吸収性糖質は腸内発酵し、短鎖脂肪などを生成する。短鎖脂肪酸はエネルギー源としての利用以外にも 腸内細菌叢の改善など健康増進・疾病予防にも関わる。しかし大量摂取は下痢を誘発する。適正量は18〜21gであるが個人差は大きい。” https://t.co/QMmL4ZqkX5
難消化吸収性糖質は摂ればお腹に良いとか美しく痩せるとかいう単純なものではない。 「難消化吸収性糖質の消化・発酵・吸収ならびに許容量に関する研究」 (平成17年度日本栄養・食糧学会学会賞) キーワード: 難消化吸収性糖質,下痢,… https://t.co/eoAUBcl4wS

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編集者: Qnc
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