著者
村井 宏生 藤澤 和郎 岡崎 新太郎 林 仁幸子 河北 亜希子 安冨 素子 眞弓 光文 大嶋 勇成
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.566-573, 2013 (Released:2013-12-11)
参考文献数
8
被引用文献数
8 5

【目的】教職員がアナフィラキシーを理解し初期対応を可能にするための教育は学校生活の安全のために必要不可欠である.教職員に対するエピペン®の実技指導を含む講習の有効性を検討した. 【方法】福井市の小中学校教職員を対象に,食物アレルギーとアナフィラキシーに関する講習とエピペントレーナーを用いての実技指導を行った.講習会前後でアナフィラキシー対応に関する意識の違いをアンケート調査により比較検討した. 【結果】講習前には,エピペン®認知度は97%であったが,使用法まで理解している者は29%にすぎなかった.使用に対する不安は,使用のタイミングが82%と最も多く,使用後の保護者からのクレームが68%であった.養護教諭や現場の教諭がエピペン®を施行するとした割合は,講習前の41%,28%から,講習後には63%,48%と著増した.実技指導により使用への抵抗感が軽減したとの回答が増加した. 【結論】講演会に実技指導を加えることは,アナフィラキシーに対する理解を深め,エピペン®使用の不安を軽減する上で有用と考えられた.

言及状況

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@ayamperawat @mihokosugi 少し古いですが学校の先生などへのアンケートでも、完璧にエピペンの適応や使用法について理解している人は3割に満たないとの報告もあります。あと使用への不安についても、「不要な使用だったらどうしよう」というのが強いようですね。 https://t.co/LZjhJwqxC3

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